体高遺伝子検査について

ヒトの身長には遺伝的要因が大きく関与し、身長の高低に影響を及ぼす遺伝子の一つとして、LCORL遺伝子(ligand-dependent nuclear eceptor compressor-like protein)が知られています。
ウマにおいても、このLCORL遺伝子領域が、体高(地面から背骨の頂点(き甲)までの高さ)に関連していることがわかりました。体高遺伝子検査は、LCORL遺伝子領域の塩基配列(以下、体高遺伝子型)を調べ、競走馬の体高を推測する検査です。
体高遺伝子型には、G:G、G:A および A:A の 3 つの型があり、競走馬の体高との関連性(G:G=高い・G:A=中間・A:A=低い)が統計学的に明らかにされています。
競走馬の体高遺伝子検査は、ヨーロッパではプラスビタール社(アイルランド)などの検査機関で実施されており、日本では公益財団法人競走馬理化学研究所(以下、競理研)が提供いたします。
競理研では、体高遺伝子検査を、プラスビタール・スピード遺伝子検査のオプション検査(追加検査)として無料で実施いたします。また、体高遺伝子検査のみも受け付けます(有料)。

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体高遺伝子型と体高の関係について

G:G、G:A および A:A の各遺伝子型の体高の平均値については、プラスビタース社ホームページ上では性別に分けられていないため、牡牝ごとに示した Boyko らの報告(2014)中の体高の平均値を下図に示しました。

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日本の競走馬における体高遺伝子型の分布について

日本の競走馬集団における体高遺伝子型は、G:G 型が非常に少なく(約 1%)、G:A 型が16%程度で、A:A 型が最も多い割合(約 83%)となっています。(2017 年データ更新)

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育成馬における体高遺伝子型と体高・体重の関係について

体高遺伝子型が G:A 型あるいは A:A 型(G:G 型は例数が少ないため除外)である後期育成馬(1~2歳)を対象とし、体高、体重および管囲の推移を調べた結果、雄雌共に体高および管囲では G:A 型が A:A 型より有意に大きい値を示し、成長過程において、その傾向は変わりません。また体重も G:A 型が A:A 型より重い傾向にあります。

育成期における体高遺伝子型と体高・体重・管囲の推移

*は統計学的に、G:A 型と A:A 型との間で有意な差があることを示しています。
(引用文献: J.Equine Sci., Vol.27, No.3, pp.107-114, 2016)
また、プラスビタール社の体高遺伝子検査(Equine Projected Height Test)においても、遺伝子型と体高との関連性が示されています。

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検査料金

体高遺伝子検査

通常検査料 11,000円/1検体

※料金は全て税込み価格です。
※料金は全て1検体あたりの価格です。
※プラスビタール・スピード遺伝子検査と同時に申込される場合、体高遺伝子検査の料金は無料になります。

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